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原宿団地訴訟の第1回弁論12日に、テレビなど報道関係も多数

原宿団地訴訟の第1回弁論12日に、テレビなど報道関係も多数

 原宿団地(渋谷区神宮前3丁目)の建て替えに当たって、東京都が「総合設計」の適用を誤り、高さ制限40メートルを緩和して、60メートルでの建設を許可したのは違法として提訴していた事件の第1回口頭弁論が3月12日、東京地裁で行われた。
 原告(住民)側の訴状に対して、被告(東京都)側の答弁書は「適法に進めている。追って答弁する」としただけで、具体性はなかった。
 原告側からは、矢板久明・一級建築士が、「日照もなく、通り抜けもできないような“公開空地”が設けられても、建築基準法第59条の2にある『市街地の環境の整備改善に資する』とはいえず、総合設計の主旨に反する。過大な緩和による総合設計の許可を取り消し、本来の高さ制限である40メートルへの計画変更を実現するとともに、今後、総合設計が適切に運用され、良好な環境形成への一助となることを願う」と意見陳述した。
 外苑西通りの環境を考える会の事務局長で、隣接する妙圓寺の本間大智・副住職も、パネルや模型を駆使して、意見陳述を補佐した。
 今後は、4月末までに被告側から具体的な答弁書が裁判所に提出され、これに反論する準備書面を原告側が6月4日までに提出する。
 次回の法廷は6月10日(木)午前10時45分から、今回と同じ東京地裁522号法廷で、第2回口頭弁論として行われる。
 この訴訟は、報道関係者からも注目され、法廷にテレビカメラが入り、記者も多数詰め掛けるなど、関心の高さを裏づける形となった。
 なお、原宿団地の「都市計画法による開発行為の許可」標識には、先ごろまで今4月着工との表現があったが、建物の撤去自体が今秋以降に延期され、建て替えは「12月1日着工」で、平成25年(2013年)9月30日完了と、修正されている。許可を受けた者の欄には、同団地管理組合と並んで、新日鉄開発の名も表記されている。
(2010-03-12)

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