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渋谷区火災の原因、「電気関係」がトップに 「東京でも異例」と渋谷消防署
渋谷消防署によれば、昨平成17年に渋谷区で発生した火災は、他の区に比べ圧倒的に電気に関係したものが多いことがわかった。
平成17年1月1日から12月31日までの1年間に渋谷消防署管内で起きた昨年の火災原因内訳は、「放火(疑いのあるものも含む)」と並び「電気関係」がともに38件(22%)でトップ。以下は3位「たばこ」35件(20%)、4位「ガス器具等」15件(9%)、「車両等」13件(8%)、「その他」34件(19%)と続く。
これに対して東京都全体では、最も多い火災原因は「放火」」で2,202件(34%)。2位は「たばこ」で995件(16%)。以下、3位「ガス」655件(10%)、4位「火遊び」166件(3%)、5位電気ストーブ112件(2%)、その他2,245件(35%)の比率となっており、「電気関係」は上位5つの中にも入っていない。
東京都全体と比べ「電気関係」が突出した火災原因としてなっている、渋谷区のこの結果に対し、渋谷消防署では企業、商店など事業所が極めて多い同区ならではの事情を要因のひとつとして挙げる。特に数多くのOA機器を必要とするオフィスなどでは、一本の延長コードに多数のプラグを差し込んでいる場合、熱がこもりやすくなり(市販の延長コードは、許容電流が1,500W前後のものが多い)、火災の危険性は飛躍的に高まる。また、床のコードを人や家具が踏みつけにしている場合も配線がショートする危険があり、出火の直接の原因となりうる。
この危険は事業所に限ったものではなく、一般家庭であっても同様だ。コンセントに差し込んだプラグ周辺に綿埃や湿気が付着し、プラグの差刃部分に電流が流れ、ショートを起こして出火する現象のことを「トラッキング現象」と言うが、渋谷区で昨年発生したトラッキング火災5件のうち、実に3件は一般の民家からのものだった。こうした火災は特に水気の多い台所や洗面所付近、家具に隠れて埃がたまったコンセントなどで多く発生しており、以上の条件に該当する家庭は注意が必要だ。
こうしたことから現在渋谷消防署では、電気火災防止のため区民への啓蒙活動に力を入れ各種の講習会などで呼びかけを行っている。同署によればコンセントや延長コードの点検と清掃をこまめに行うほか、日常使用していない器具の電源は切ることが、防止の何よりの方策だということだ。
(2006-03-23)
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