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洋菓子のコロンバンが養蜂事業、原宿表参道で社会貢献へ

洋菓子のコロンバンが養蜂事業、原宿表参道で社会貢献へ

 洋菓子のコロンバン(小澤俊文社長)が、原宿本店(渋谷区神宮前6丁目)で養蜂事業を始めている。
 同社は昨年、創業85周年を機に、社会貢献の企業理念をより鮮明にし、エコキャップによるワクチンの普及キャンペーンや「原宿ロール」1本売り上げごとに1円の寄付を促進するとともに、今年初には「みつばち委員会」を立ち上げて養蜂事業に乗り出した。
 「ハチミツの採取もさることながら、蜜蜂を増やし、花粉媒介を盛んにして、農薬なども使わずに、“食の安全・安心”を守り、さらには受粉促進による“緑づくり支援”で地球温暖化防止にも貢献していきたい」(小澤社長)という。
 5月の連休明けには、原宿本店の屋上に4群の巣箱を設置して、12万匹の蜜蜂の飼育を開始。近隣には代々木公園や明治神宮の杜、さらには新宿御苑などをあって、都会の真ん中ながら、むしろ養蜂には好立地とされている。5年ほど前までは、原宿エリアでも養蜂・採蜜事業が行われており、いわば、その”復活”をめざすことになる。
 洋菓子などに使われるハチミツは、農水省統計によると、日本では2008年で年産2838トン。国内消費量は前年比10%増の4万4424トンだから、自給率はわずか6・4%。 大半は、全輸入量の85%を占める中国をはじめ、海外に依存しているが、蜜蜂そのものが世界的に激減していることから、対策が急務とされている。
 原宿で採取したハチミツは、春先には淡白、夏は濃密で香りも強いといった特質を持つ。
 開始から、まだ2カ月余りだが、すでに公正取引委員会から「純粋ハチミツ」の認定も得ており、今後は、真夏の猛暑、越冬なども経て、通年でのノウハウを蓄積し、品質の安定化を急ぐ。
 8月に入れば当面、“原宿産ハチミツ”でつくったプリンを、数量限定で打ち出し、やがては「原宿名物」として発信できれば、”地域貢献”にも結び付けられるとしている。
(2010-07-20)

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