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”土用の丑の日”は「ほうろく灸」、妙圓寺で7月26日に
「土用の丑の日」は、ウナギばかりではない。丑の日7月26日(月)には、日蓮宗蓮光山妙圓寺(渋谷区神宮前3丁目)で、恒例の「ほうろく灸」が行われた。
“ほうろく”という素焼きの皿を逆さにして頭に乗せ、その上に親指大ほどかと思われるモグサを乗せて火をつけ、いわゆる”お灸“をすえる。はじめは熱さを感じないが、やがてズシリとした熱さがやってくるので、両手で持った皿を少し上下させて、温度を調節。
この間、僧侶による祈祷が行われる。カチカチと鳴らされる「木剣」(ぼっけん)の音と「南無妙法蓮華経」という威勢のよい読経が、この一種の”温熱療法“に、相乗効果をもたらす。大人には頭痛封じ・暑気疲れの回復、子供には疳の虫封じの効果があるとされている。
最後には法話。午前10時半過ぎからの第1回目は「功徳ってどういうこと?」、11時過ぎからの2回目は、「過去の行いが“今”となり、“今”の行いが未来をつくる」と教える「未生怨」(みしょうおん)。
法話終了まで約20分。都内一円から集まった善男善女は、約20人ずつに分かれて、“功徳“を授かり、「お守り」をいただく。
「毎年きている」という年配の女性は、「お灸をして法話を聞くと、スッキリ。これで元気で帰れます」と、穏やかな表情を見せた。還暦過ぎの男性も「伝統文化に触れ、得がたい経験になった」と、満足げ。
江戸時代から続き、いま23代目の妙圓寺では、「ほうろく灸には、300年の伝統がある」という。ほうろく灸は、東京ではほかに、池上本門寺や神楽坂の善国寺が知られている。
ちなみに、妙圓寺の境内には、「原宿発祥の地」を示す石碑が建っている。(2010-07-26)
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