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銅御殿訴訟で検査機関の権限が争点に、次回法廷は10月27日
国の重要文化財、旧磯野邸(文京区、通称『銅(あかがね)御殿』)に隣接するマンション建設問題にからみ、近隣住民らが原告となって文京区などを相手どり、「建築確認・変更確認の取り消し」「建設工事の停止命令」などを求めている訴訟の第2回口頭が9月8日(水)、東京地裁であった。
この日は、準備書面、書証のやり取りや、これに関連する陳述などが中心で、短時間で終わったが、銅御殿を所有する財団法人大谷美術館も加わった原告側では、「文京茗荷谷マンション」(仮称)の建設は「土地の区画形質の変更」として都市計画法上の開発行為に当たるにも関わらず、野村不動産は開発行為の許可を取得しておらず、指定検査確認機関である財団法人住宅金融普及協会は、こうした重要な問題点を考慮せずに違法な建築確認・変更確認をしたとして、その取り消しを改めて強調した。
さらに、文京区は、特定行政庁として、指定検査確認機関が違法な建築確認をした場合、これを通知すべき義務を有し(建築確認法6条の2第11項)、また、違法建築に対する是正命令の権限を有している(同法9条)ことから、住宅金融普及協会に対しては、同マンションが建築基準関係規定に適合しない旨の通知をせよ、野村不動産および鹿島建設に対しては、同マンション建設工事を停止させる是正命令の権限を行使せよ、と求めた。
検査機関の主事に、開発行為に関する判断権限があるか否かは、判例が分かれているが、裁判所は仮に権限ありとして、次回までに、その立場での準備をするようにと訴訟指揮。審査権限があるにも関わらず、判断を回避して、形式的に建築基準のみを審査していたとなれば、重要なポイントとなる。
また、被告側はこの間、2度にわたって計画変更していることから、原告側ではこれらについても、8月27日付で建築審査会に審査請求した上で、裁判所にも、この変更部分についての追加申し立てをし、併合審理を求めている。
被告側では、地域住民の原告適格を問題視しているが、これら双方の主張については、10月20日までに裁判所あてに提出、第3回口頭弁論は10月27日(水)午前10時半から、東京地裁705号法廷で行われる。
(2010-09-08)
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