原宿新聞

【知事会見】日本振興銀行の破綻は残念、近く尖閣諸島が焦点に

　東京都の石原慎太郎知事は9月10日の定例会見で、日本振興銀行が経営破たんし、民事再生法の適用申請に至ったことに関連して、「木村剛氏は、国の金融行政の冷たさに業を煮やした銀行を作ったが、その結果が破綻で、きわめて残念」とした上で、ほぼ同様の理念を持つ新銀行東京は、前期での黒字化で「セカンドステージに進む」としつつも、「国は日本の底辺を支え、技術を持つ企業を支えず、見殺しにしている。大銀行も手を差し伸べず、同様に倒産に追い込んでいる」と、改めて批判した。
　また、抗生物質がほとんど効かない多剤耐性菌問題の顕在化についての質問には、「耐性菌も変質しており、体力のある常人はかかりにくいが、重症患者を預かる病院は反省し、対応を強化してもらいたい」と述べた。
　一方、政治家の資質に関連する質問に対しては、鈴木宗男衆議院議員の上告棄却で議員失職・収監が決定的となっていることから、「本当なら、その古い体質はまずい」とし、自民党についても「変わらないと、しょうがない」として、「尖閣諸島の問題が、当面の焦点になる」と、持論を展開した。
　懸案の東京都青少年育成条例の改正案については、「調整中だが、9月議会には間に合わない」として、先送りを表明した。
（2010-09-10）