原宿新聞

「サンドブラスト加工」を禁止、H&Mとリーバイスが９月８日から

　ヘネス・アンド・マウリッツ社（スウェーデン・ストックホルム、H&M）と、リーバイ・ストラウス社（米国カリフォルニア州サンフランシスコ、リーバイス）は9月 8日、アパレル業界における労働者の健康と安全に対する取り組みとして、両社の今後の製品ラインすべてにおいて、「サンドブラスト加工」を世界的に禁止する計画を発表した。
　両社は、業界の慣行としての「サンドブラスト加工」廃止に向け、他社にも禁止を呼びかけていく。
「サンドブラスト加工」は、デニムやその他の衣料に、着古したような風合いを持たせる手法の1つ。「サンドブラスト加工」を行う際には、結晶シリカ（砂に含まれる化合物）への暴露によって作業員が潜在的に深刻な健康被害を受けるのを防ぐため、適切な安全措置を講じる必要がある。
　しかし、アパレル業界の一部の工場は安全措置を取らず、作業員の健康を危険にさらしている。これらの工場は、偽造品と関係していることが多いとされている。
　H&Mとリーバイスは９月８日から、「サンドブラスト加工」製品に対する新規注文を行わず、2010年 12月31日時点で、同加工を使用する販売中の製品はなくなる。この禁止には、酸化アルミニウム、けい酸アルミニウム、シリコンカーバイド、銅スラグ、ガーネットを使用した研磨による「ブラスト加工」も含まれる。
（2010-09-10）