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宮下公園で24日、強制代執行、「不当」と抗議続く中で
渋谷区は9月24日(金)午前10時、日置康正土木部長が宮下公園の“不法占有物件”に対する行政代執行を桑原敏武区長名で宣言し、「みんなの宮下公園をナイキ化から守る会」を中心とする反対派が設置したテントやオブジェ・展示作品などを強制撤去した。
ナイキジャパンとのネーミングライツ(命名権)契約に基づく同公園の整備工事を進めるための措置で、私企業がらみの施設整備に関連して、”伝家の宝刀”といわれる行政代執行は、きわめて異例とされている。
明治通りに警察の警備車両5台が並び、職員・警備員ら多数を動員するなど、物々しい警戒体制の中での代執行に対して、9月15日(水)の「緊急対応」によって締め出されている反対派は、同公園の入り口周辺で抗議行動を繰り広げた。
日置部長によると、撤去すべき物は80数点。公園南側に残る野宿者に関しては、代執行の対象とはしておらず、このうち2人には理解を得ており、あとの2人にも粘り強く説得を続けるという。
強制代執行は、24日午後3時20分ごろまでにほぼ終えたことから、渋谷区では公園内の清掃、樹木の剪定などの作業を進め、工事日程を近隣住民などに告知した後、「月が変わる頃には着工」の意向を示している。
ナイキジャパンとは昨年8月、同公園の命名権を年間1700万円・10年契約で売却、ナイキ側が約4億円を投じて、クライミングウォール・スケートボー場の新設、フットサル場の改修など、スポーツ施設を中心に「宮下NIKEパーク」として整備し、オープン後の管理運営は、渋谷区が行う内容で合意が成立。昨年9月着工、今春オープンの当初予定であったが、「1年遅れ」の状況となっている。
「行政代執行」は、行政上の“強制執行”の一種。「国民が法律に基づいて命令された行為に従わず、放置することが著しく公益に反する場合、行政機関が代わりに実行」するもの。あらかじめ期限を設定し、文書で通告しなければならない、などの規定がある。
9月24日の行政代執行が迫る中、22日に反対派は渋谷区を相手に、区の「除却」命令や「戒告」などは、弁明の機会も与えておらず、違法であり、その通知処分の取り消し、執行停止などを求めて東京地裁に提訴していた。 その却下に伴って、高裁へ即時抗告していたが、これも24日朝までに棄却され、この日の行政代執行に至った。
(2010-09-24)
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