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70年代原宿の象徴 「ペニー・レイン」が復活
シンガー・ソングライター吉田拓郎が2度にわたって歌にしたことでも知られる、原宿の伝説的ロックカフェ「ペニー・レイン」が、来月5月2日復活する。
同店は1974年、現フォーライフミュージックエンタテインメント社長の後藤由多加氏が、ビートルズの曲タイトルを店名としてオープンしたもの。当初から店内にはほぼ常にビートルズのナンバーが流れ、当時のフォーク、ニューミュージック系のミュージシャンが多数来店することで知られていた。
同年末には吉田拓郎が、社会への屈折した感情を同店で飲み明かして紛らわせるという内容の曲、「ペニー・レインでバーボンを」を発表。この曲がアルバム「今はまだ人生を語らず」に第1曲目として収録され、同店は全国修学旅行生の間で人気スポットになるほどの知名度を得た。
しかし80年代に入ると、原宿は徐々にローティーン好みの街に変容し拓郎世代は反発。結局、1984年には拓郎自身も「ペニー・レインには行かない」を発表し、原宿との決別を宣言した。またペニー・レイン自体も固定ファンが徐々に離れ、70年代原宿の象徴とも言える同店も、1990年にはその役割を終える形で閉店した。
今回の復活は、後藤氏らペニー・レインに深い思い入れを持つ人々が中心になり16年ぶりに実現。ブッキングマネージャーの太田氏によれば、現在準備中の店舗にはライブ用スペースも設置されており、かつてのようにレコードやCDを流すだけでなくミュージシャンの生演奏も上演できるという。
4月24日現在、「面影橋から」などで知られるフォークグループ「六文銭」の後期メンバー、四角佳子(よすみけいこ)さんが5月27日(土)19時より出演と決定。太田氏はまた、「フォーク黄金期のべテランだけでなく、若いミュージシャンに積極的に発表の場を与える店にしていきたい」と語っている。
近年、「フォークの神様」岡林信康の影響下にあるサンボマスターがチャートの上位に進出し、さらには、はっぴいえんど、高田渡ら70年代日本語ロック、フォーク旗手のCDが次々に復刻されるなど、同ジャンル再評価の機運が直接・間接的に高まっている。こうした追い風を受け、新生ペニー・レインが音楽ファンが世代を超えて集まる場所となれるかどうか、期待が寄せられる。
(住所)
渋谷区神宮前6-2-7
(2006-04-24)
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