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「表参道・欅並木」でプレゼンテーション、欅会が16日、次の100年見据えて

　原宿表参道欅会（松井誠一理事長）は12月16日（木）、エコアベニュー・ムーブメントの一環として、原宿クエストホールで「表参道イルミネーション・プレゼンテーション」を開催した。松井理事長は「この催しは2000年12月、21世紀の未来、環境問題を考えようということで始まり、今年で11回目。“街の中で実践するエコ”に意味があり、明治神宮・表参道とも90年の節目に、次の100年、200年を見据えて、ともに考えていこう」と呼び掛けた。
　第1部では、明治神宮の沖沢幸二技師（林苑主幹）が「明治神宮の杜の歴史と今後」をテーマに、スライドを交えて講演。「90年前、代々木の地に造営した神宮の樹林は、500～600年かけて見守り、自然の力で世代交代していくのが望ましい」と強調、一層の協力を要望した。
　第2部のパネルディスカッションのテーマは「表参道・欅並木」。愛植物設計事務所（千代田区猿楽町）の山本紀久会長、加勢造園（渋谷区千駄ヶ谷）の加勢充晴社長、神宮前地区町会連合会の半田庄司会長の3氏が、松井理事長をファシリエーターとして、表参道の歴史を振り返りながら、今後の方向性を率直に語り合った。
　加勢氏は「父親から聞いた話」として、「焼け野原になっていた表参道に欅並木を復活させようと、戦後も昭和24～25年なって、ようやく植栽を終え、東京都に寄付した」という史実を披露、「この欅並木をどうしたら残せるか、更新計画を考える時期に来ている」と提起した。
　半田氏は「焼け野原で、表参道の木の根を掘り起こして燃料にしていた人もいたし、千代田線の工事で地下水が途絶えて、欅は大丈夫かと心配したこともあった。今後も木と水を見守っていきたい」と語った。
　山本氏は「水が入りにくく、土が完全に痩せていて根は窒息状態。歩道側2㍍くらいを帯状に掘り起こして土壌を入れ替え、その間に危ない木を手当てしていけば、まだ200年くらいは持つ」と提案。
　最後に松井氏が「これは大事業になるが、合意を形成し、道路管理者の東京都などにも働きかけて、次の100年を見据えた事業に」と結んだ。
（2010-12-17）

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