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”戦場カメラマン”がトークショー、20日にKスタの「渡部陽一写真展」開幕で

”戦場カメラマン”がトークショー、20日にKスタの「渡部陽一写真展」開幕で

 独特のゆっくりした語り口で知られる“戦場カメラマン”、渡部陽一さんの特別トークショーが12月20日(月)、KDDIデザイニングスタジオ(Kスタ、渋谷区神宮前4丁目)で開催された。「クリスマスに世界中の子供たちの笑顔で愛と平和のメッセージを」と、クリスマス特別企画「渡部陽一写真展」の開幕にあたって、小学5,6年生22人をKスタに招き、“課外授業”風に行われた。
 渡部さんは「戦争地域でも子どもたちに笑顔がある。人が死に、食べる物も着るものもなく、泣いてばかりだったのに、日本のアニメやマンガをみて、笑っている。戦場カメラマンという仕事は、なくなった方がいい。笑顔と平和ばかりの時間になって欲しい」と、子供たちの笑顔や家族の絆に関するエピソードをいくつも紹介。「愛と平和について考えてもらいたい」という熱い思いを、ゆっくりした口調で、丁寧に語りかけた。
 「いちばん忘れたいことは」という質問には「アフガニスタンで、目の前で人が死に、怪我をして、それを今年も撮影してきたこと。その戦争が今も続いていること」と答えた。逆に、いちばん楽しかったのは「赤ちゃんが生まれて、お父さんになったこと。これは何ものにも代えられない」と語り、「視力は2・0」「写真は1日で3000〜5000枚写すことも。これまでの分を合計すると100万枚を超えてしまう」「小さい頃から、このしゃべり方だったので、変えたくても変えられない」など、どんな質問にもユーモアたっぷりに答えた。
 最後に渡部さんは「大きくなったら、どんどん外国へ飛び出して、多くの人に会い、体験を豊かにして欲しい。そうすれば、自分でも分からなかった元気が出てくる。今度は世界中で、再開しましょう」と結んだ。
 渡部陽一カメラマンは1972年静岡県富士市出身。明治学院大法学部卒。1年の半分は海外に滞在、これまでに130以上の国と紛争地域を取材している。
(2010-12-20)

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