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渋谷区長選4月17日告示へ 3選目指す桑原区長の対抗馬に矢部、樽井両氏

 4月の統一地方選で任期満了に伴い実施される、渋谷区の区長選挙と区議選挙は4月17日(日)告示。同24日(日)の午前7時から午後8時まで投票が行われる。
 2月8日現在、区長選には現職の桑原敏武区長(75)のほか、元都議会議員で一級建築士の矢部一氏(60)と元衆議院議員の樽井良和氏(43)が正式に出馬を表明。共産党も独自候補の擁立を模索しているが、比較的政策面での距離が近い他の候補の応援に回る可能性を否定していない。
 3選を目指す桑原区長は現職の強みに加え、区内年少人口の増加や、大和田小学校跡地に竣工した「文化総合センター大和田」の開設など任期中に挙げた実績が基盤。今回も商店街、町内会からの支持を早々に取り付け、優位に選挙戦を進める。
 これを追走するのが、前回07年の区長選でも桑原氏に6315票差(得票総数2万729票)と迫った矢部一氏。しばしばそのトップダウン的手法が強引とも評される桑原区政に対し、「区議会のインターネット中継導入」「区の資産の全面公開」など、区政の透明化を争点にすることで「三度目の正直」を狙う。
 民主党の推薦を受けた樽井良和氏は、区の福祉行政を中学校学区単位で分割し、それぞれ地域特性に合ったサービスを行う「福祉自治区」の導入を公約。ただし渋谷区との地縁が薄い「落下傘候補」であることに加え、自治労の応援を受けない方針もあり、衆議院議員(比例区選出)を一期務めた実績と若さを武器に、どこまで無党派層に浸透できるかがカギか。
 直近5回の区長選投票率を見ると、43.40%(91年)→41・43%(95年)→43・33%(99年)→39・31%(03年)→40・60%(07年)と推移。史上最低だった前々回から、タレント候補の出馬など話題の多かった前回は若干の持ち直しを見た。
 期日前投票は、告示翌日の4月18日から渋谷区役所4階第一会議室で行われるほか、千駄ヶ谷、幡ヶ谷の社会教育会館、上原区民会館、リフレッシュ氷川で実施される。 開票は24日の午後8時50分より神南小学校体育館にて行われ、25日未明には大勢判明の見込みだ。

区議選 定数34に41人が立候補

 区議選は定数34人に対して、現段階で41人が立候補の予定。無所属系の出馬は依然流動的ながら、主要会派からの立候補者はほぼ固まった。
自民党は現有議席を1上回る11人、公明党、日本共産党は現有議席と同じ6人を擁立する。民主党(渋谷区においては「渋谷区議会民主党」と「区民の会民主」の二会派)は現有議席から3人増となる9人が出馬。初の統一地方選を戦うみんなの党と新自由政経フォーラムからは、それぞれ2人ずつ出馬する。そのほか、無所属で現職3人、新人2人の計5人が出馬を予定している。
 区議選立候補予定者への説明会は、2月17日の午後1時30分から区役所5階の大集会室で、区長選の立候補予定者と同時に行われる。
立候補予定者は以下のとおり。

【自由民主党】
染谷 賢治(現) 
丸山 高志(現) 
斎藤 竜一(現)
前田 和茂(現)
下嶋 倫朗(現)
木村 正義(現)
小林 清光(現)
松岡 定俊(現)
佐藤 真理(現)
中谷 琢也(現)
斎藤 貴之(新)

【公明党】
広瀬  誠(現)
沢島 英隆(現)
植野  修(現)
栗谷 順彦(現)
古川斗記男(現)
久永  薫(新)

【日本共産党】
五十嵐千代子(現)
苫  孝二(現)
新保久美子(現)
菅野  茂(現)
牛尾 真己(現)
田中 正也(新)

【渋谷区議会民主党】
芦沢 一明(現)
鈴木 建邦(現)
浜田 浩樹(現)
吉田佳代子(現)
小林真美子(新)
春田  学(新)
佐々木弘明(新)

【区民の会民主】
岩崎 保夫(現)
岡田 麻理(現)

【真自由政経フォーラム】
薬丸 義人(現)
金井 義忠(現)
【みんなの党】
小林 崇央(現)
須田  賢(新)

【無所属】
長谷部 健(現)
伊藤 毅志(現)
東  敦子(現)
堀切 稔仁(新)
笹本由紀子(新)

(順不同、敬称略)

(2011-02-20)

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