原宿新聞

消防署、渋谷区内ビルに抜き打ち立ち入り検査実施へ

　渋谷消防署では6月4日（日）から始まる危険物安全週間の期間中、発電機など火災の原因になる装置を備える商業ビルを無作為に選択し、これらに抜き打ちの立ち入り検査を行う方針だ。
　危険物安全週間においては、火災の危険性が高い施設に立ち入り検査を行い、安全基準を満たしているかどうかをチェックすることになる。これにより渋谷区に26箇所あるガソリンスタンドは、漏れなく検査が入る予定。
　さらに消防署は、屋上や地下に停電時用の発電機を備えるビルも「危険物施設」として位置づけており、これには一般のオフィスビル、テナントビルの相当数が当てはまると見られている。
　従って渋谷消防署では、安全週間期間中に該当する全てのビルを検査するのは不可能と見ており、区内該当ビルからいくつかをアトランダムに絞り込むことで検査を実施する予定だ。
　なお、立ち入り検査を行うと決定したビルに対しては、平成14年10月に消防法が改正されたことに基づき、事前の通告などは一切行われない。
　旧来の消防法では、消防署による立ち入り検査は日の出から日没までの時間帯、あるいは営業時間内の時間帯に行うものとされ、また事前通告を行うことも原則義務とされていた。　しかし平成13年9月、新宿歌舞伎町の雑居ビルで火災が発生し、44名の犠牲者を出したことから、上記年月消防法が28年ぶりに大幅に改正された。これにより消防機関は民間施設に対し、事前通告せずともいつでも立ち入り検査ができるようになったという経緯がある。

（2006-05-23）