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新たな火種が浮上 揺れる猪瀬東京都政
今年9月東京地検特捜部が徳田毅衆院議員の選挙にからみ「徳洲会」グループを公選法違反で強制捜査、実姉などの逮捕で捜査は大詰めを迎えているが、11月末この問題が猪瀬東京都知事に波及。徳洲会から5、000万円受け取っていたことが明らかになった。この数週間、会見ごとに変わる知事の「弁明」と相俟って都政は空転。議会の焦点は、5、000万円授受の真相究明が最優先課題となっている状況だ。こうしたなか、さらに大手紙が選挙運動費用の領収書の「偽造」を指摘、あらたな火種がでてきた。今後いったい猪瀬都政はどうなるのか。これまでの経緯とともに問題点を探ってみた。
5、000万円授受の問題点は2つ。「政治資金収支報告書」に記載されていなかった事とともに個人の「資産報告書」にも存在しなかった。知事は問題が浮上した11月末に資産報告書を訂正、借入金として計上した。政治資金でもなく個人の借入金にも計上されていなければ、「裏金」と言われてても仕方がない。当初、「関知していない」などの発言が、「借入れだった」と訂正。「資産報告書」に借入れとして修正したのは同書には罰則規定がないことなどを考慮したからだと憶測されても致し方ない状況だ。
さらに15日大手紙が「選挙運動費用収支報告書」で運動員の宿泊費や報酬の領収書の一部を偽造、と報道した。これらの報道の裏付けが取れれば、公職選挙法違反とともに公文書偽造で捜査が動き出す可能性も大きい。
東京都議会は16日(午後1時から)、17日(午前10時から)、24日(午後1時から)総務委員会を開催、真相究明に向け知事を追及していく構えだ。知事がどういった答弁をするのか注目されるところだ。
地方自治体の不信任決議は、議員数の3分の2が出席したうえで4分の3が賛成すれば、可決する。ハードルが高そうな数字だが都議会の総数は127人。85人(3分の2)が出席したうえで64人(4分の3)が賛成すれば、可決。事実上半数以上の同意があれば、成立する数字。議会構成は、自民59人、公明23人、共産17人、民主15人などの総数127人。
不信任が決議されれば、知事は10日以内に議会を解散しないと失職する。ただ、都議たちも当選したばかりで、再度選挙を行うことに難色を示す議員が多いのは確かだ。本会議は2月中旬開催、知事への外堀が埋まるなか、それまでにどういう結末を迎えるのか。オリンピック開催へ向けて世界の「TOKYO」をアピールする必要があるなか、いたずらに都政を空転させる事態は避けなければならない。
(2013-12-16)
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