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区民まつりや農業祭など  地域の絆深める

区民まつりや農業祭など  地域の絆深める

 文化の日にちなみ2、3日、各地で多彩なイベントが開催される中、原宿界隈でも伝統行事が催され、多くの来場者で賑わった。
 両日とも晴天に恵まれた中、代々木公園や渋谷公会堂前広場では、「渋谷区くみんの広場 ふるさと渋谷フェスティバル2014」(渋谷区くみんの広場実行委員会主催)を開催。地元住民をはじめ多くの家族連れなど両日で約90万人の来場があった。
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 同イベントは、渋谷を愛する人たちの連携により「わが街と誇れる渋谷」の形成を目指し今年で37回目。先人から受け継がれた「歴史と伝統文化」を再認識し、地域の絆を深めながら、未来に向け新しい生活文化を創造・発信することを理念とする。今年も、地元商店会やNPO法人、各種団体などが一堂に会し、バザーや展示、即売会など多彩な催しで盛り上げた。また、区内の小・中学生を中心とした青少年団体約3000人が、区内3か所から会場の代々木公園に向け、楽器演奏を行いながらパレード。野外ステージでは、東日本大震災復興支援のための伝統芸能やBunkamura25周年の記念事業としてコンゴの伝統音楽舞踏が催された。
 渋谷区に在住して6年目という女性(42)は、家族4人で参加。「地域ならではのイベントで、内容が盛り沢山なので楽しい。地域のことを色々と知るきっかけになっています」。バザーで買い物を楽しんでいた渋谷区在住の女性(60)は「20年前に住みはじめてから参加している。色々なものが安く買えるのがいい。変わらず続けて欲しい」と買い物袋を両手に下げ嬉しそうに語った。また、これまで出店側の立場だったという渋谷区在住の女性(70)は「十数年前から自然食品を売っていましたが、もう年なので引退しました。今年は花を買いに来たんです。来年も参加したい」と喜んでいた。
 参加者に直接挨拶しながら会場を隈なく回った桑原敏武渋谷区長は「渋谷区の最大のイベントだと思っている。ふるさと渋谷の思いで皆が助け合い協力している絆のイベント。37回の積み重ねが上手くいっていると思う」と述べた。

 また、明治神宮宝物殿前広場では、都内最大の農業イベント「東京都農業祭」(東京都農業祭実行委員会主催)が開かれた。東京の農業を広く都民に知ってもらおうと始まった同イベントは、今年で43回を数える。JA東京中央会をはじめ都内各JAが一堂に集い、丹精込めて作った野菜や花卉など農産物1455点の品評会や即売が行われたほか、仮設ステージでは各JA女性部による踊りなど郷土芸能が披露された。
 開会式では、須藤正敏東京都農業共同組合中央会会長が、今年はひょうなどの天災により農産物に大きな被害が出たことや今国会における「都市農業振興基本法」の制定は悲願であることを訴えたほか、前川燿男都市農地保全推進自治体協議会会長ら各来賓からも「都市農業振興基本法」制定の重要性が示された。また、「都市農業振興基本法」の立案から関わってきたという中川雅治参議院議員からは、現在、同法案成立に向け関係省庁と最終的な調整をしているとの報告があった。
 開会式終了後、各JA毎に生産している農産物を積んだ軽トラックが会場から出発し、JR新宿駅周辺をパレードした。
 ここ数年、家族で参加しているという世田谷区の青柳美香さん(37)は「野菜が安価に販売されており、子どもも遊べるイベントがあるので遊びに来ている。自宅の近くでも直売所があり、安価で美味しいのでよく購入している。友人が土地を借りて農業をやっていることもあり、都会の農家の方には頑張ってもらいたい」と感想を述べた。
 JA八王子元八王子支部の松木英子理事は、「農業者の高齢化が進み、後継者も減少している中、地域住民の協力が今後益々必要になってくる。JAと行政、住民が連携して農業を支えていく体制を構築することが不可欠だ」と語った。
 今年の品評会では、JA東京中央馬込支店の波田野清明さんのシクラメンと、JA東京中央千歳支店の池亀宏さんのブロッコリが農林水産大臣賞を受賞した。

 (2014-11-04)

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