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新庁舎・公会堂建設へ 定借方式で自治体初の試み 渋谷

新庁舎・公会堂建設へ 定借方式で自治体初の試み 渋谷

渋谷区は、「渋谷区新庁舎及び新公会堂整備計画(案)」を固めた。計画では、区の敷地の一部を民間業者に70年の定期借地権で貸与、その対価として新庁舎、新公会堂を無償で建設してもらうというもの。建築費高騰のなか、その経済効果は数百億規模。全国の自治体では初めての画期的な試みだ。
現在の区庁舎の敷地は1万2418平方メートル。70年間の定期借地権で貸与されるのは、4565平方メートル。公募で選定されたのは三井不動産株式会社、三井不動産レジデンシャル株式会社、株式会社日本設計の3社。敷地の公園通り側に新公会堂、代々木公園側に分譲マンション、その南側に新庁舎をそれぞれ建設する。着工は、27年11月。竣工は3年後の30年の秋ごろの予定。
現庁舎は7階建。新庁舎は地上15階地下2階と倍以上に拡大。1階と15階は区民交流ゾーン、2階と3階を総合窓口ゾーン、4階〜12階を事務室ゾーン、13階を議会ゾーン、14階を会議室ゾーンとする。免震構造を採用し、防災センターと連携した防災拠点の機能を有するほか、自然エネルギーや省エネ機器を活用。手続きの簡素化のためのワンストップ窓口や区民が集い憩える空間なども整備する。
新公会堂は地上4階地下2階建て。2000席規模の多目的機能を有するホールを整備。帰宅困難者の受け入れ空間を確保し、地下2階には防災備蓄倉庫を配置する。都心の直下型地震が懸念されるなか、震災発生時は新公会堂を全面開放、2000人から3000人を収容する予定だ。
選定業者が建設する分譲マンションは、現在まだ最終の計画段階だが、37階から40階建て。414世帯から450世帯が入居する大型マンション。渋谷の中心に建設されることから、ランドマークタワーになる可能性も大きい。
新庁舎の建設期間中は、仮庁舎として特別養護老人ホームを中心にした複合施設「美竹の丘・しぶや」の敷地の一部、旧東京都児童会館跡地、区立美竹公園の一部を活用して整備する。仮庁舎への移転は、平成27年10月を予定している。
渋谷区は、整備計画案の説明会を11月12日〜19日までの間、5回に渡って開催。出席者から、分譲マンションの整備計画の詳細、建設資材高騰に伴う事業費への影響、民間5グループが提出した建替え計画案の開示などについての質問が出された。
同区は、渋谷区民、区内事業者、法人、在勤、在学の人たちを対象に広く意見を集約している。期限は27年1月10日まで。問い合わせは庁舎建設室庁舎プロジェクト推進係【電話3463―2948】メールはchoshakensetsu@city.shibuya.tokyo.jp
(2014-12-10)

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