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新宿の拠点再整備方針案  駅と周辺エリアを一体整備

新宿の拠点再整備方針案  駅と周辺エリアを一体整備

 東京都と新宿区は、新宿駅周辺地域を一体的に再編する再整備方針案を公表した。老朽化した駅ビルの建て替えを契機に、駅と駅前広場、駅ビルなどを一体化して整備する方針で、パブリックコメントを踏まえ、来年春を目途に再整備方針を策定する予定だ。

 具体的には、世界一の乗降客数を誇る新宿駅を結節点とし、2020年に供用開始予定の地下の東西自由道路とともに、線路上空に東西デッキを新設して、東西エリアをつなぐ骨格軸を形成するほか、東西骨格軸となる道路については歩行者優先の空間を拡大。複雑で分かりづらくなっている駅の構造については、導線を整え、乗換通路を拡充するなど移動しやすくすることで、まちの回遊性を向上させ、交流を生み出していく。
 また、JR線路上空にグランドターミナルのシンボルとなる広場空間(新宿セントラルプラザ)を整備し、公益的な活動の交流空間(新宿ラボ)をつくるほか、各所に人が佇める広場を整えるなど多様な連携を生み出す空間を創出する。
 そして、これらの交流や連携を継続的に展開させていくため、利用者に多様な活動やサービスを提供するラボ機能を導入するほか、ITS技術など新技術を活用して効率的な交通処理を行う次世代モビリティシステムに対応するなど持続的な発展に結び付けるための機能を取り入れる。

 新宿駅は、1885年の開業を皮切りに、まちの成長と鉄道網の発達とともに、世界一の乗降客数を誇るグランドターミナルに発展した。7駅8路線が結節し、一日350万人が利用。売り場面積・売上高ともに都内最大の商業施設が集積するほか、都内最大の事業所数を誇るビジネスエリアでもあり、訪都外国人の約6割が新宿を訪問するなど観光都市でもある。
 このような華々しい発展の一方で、駅周辺の建築物の老朽化とともに都内における相対的なまちの地位の低下が進んでいたほか、駅施設の老朽化や駅構造の複雑化による移動のしにくさなど課題があり、昨年6月から新宿の拠点再整備について検討されていた。
(2018-02-09)

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