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日本代表のスコアレスドローにセンター街騒然 男性ファン一人を逮捕

日本代表のスコアレスドローにセンター街騒然 男性ファン一人を逮捕

 日本が無得点引き分けに終わり、一次リーグ突破の可能性が半ば消滅したワールドカップの対クロアチア戦。その終了直後、渋谷センター街にも興奮した数百人のファンが集まり騒然となった。代表チームへの不満が収まらない一部のファンに至っては、爆竹・発炎筒に火をつけるなどセンター街は混乱。最後は男性が地下商店街階段の屋根に飛び乗って暴れ、警官に逮捕される騒ぎに発展した。
 この日、渋谷周辺では日本代表対クロアチア代表の試合が放送されるとあり、その観戦のため多数のファンがスポーツバーなどに集まっていた。
 日本が決勝トーナメントに進むにはこの日なんとしても勝利が必要と見られていた。試合はGK川口選手がPKをファインセーブ、GK加地選手がFW柳沢選手に送ったクロスがあわやの決定機を作るなどいくつかの山場はあったが、結局双方無得点のまま試合を終えた。
 終了直後より、センター街にはサポーターが集結、いつの間にか数百人が集まり、集団興奮状態に陥った。「ニッポン!」コールの連呼から始まった行為は次第にエスカレートし、一部は爆竹や発炎筒に火をつけるなど暴走した。
 しまいには男性一人が、渋谷駅前の地下商店街に降りる階段(写真)の屋根によじ登り、Tシャツを脱ぎ上半身裸になって騒ぐなどしたため駆けつけた渋谷暑が警告。だが男は警告を無視し、説得に近寄った警官に体当たりを食らわせるなどしたため、公務執行妨害の現行犯で逮捕した。
 男は小田原市在住の27歳で、自称・とび職。逮捕後に受けた検査では、体内のアルコールは微量で泥酔と言える状態ではなかった。渋谷署では現在取調べを進めているが、すでに日本代表の戦いぶりに腹を立てていたところを、さらに周囲の興奮に当てられ暴走したものと見られる。
 日本代表は23日に一次リーグの最終戦、ブラジル戦を残している。トーナメント進出はこの試合の勝利が最低条件だが、相手は優勝候補筆頭、さらに他試合結果にも左右されるとあり、突破は極めて厳しい状況。ブラジル戦は金曜日、日本時間の早朝4時開始とあってこの日のような騒ぎが起こる可能性は低いが、渋谷署では試合結果によってはどのような事態が起きるとも限らないと見て、警戒心を強めている。
(2006-06-19)

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