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黄色いゴミ袋でカラスを撃退 鳥との知恵比べに終止符か
「カラスに荒らされない」という黄色いゴミ袋(写真)の導入に向け、渋谷区が実験を行うことになった。
カラスの目は人間よりも黄色を強く認識すると言われており、このゴミ袋はカラスのその視覚特性を利用したもの。袋を黄色にすればカラスの目には袋外側しか見えず、従って中身のゴミには気がつかないというアイディアだ。
黄色ゴミ袋は、杉並区では半年間の実験の末、平成17年9月から公式推奨。同区の調べによると23区推奨の白半透明のゴミ袋でゴミを出した場合、うち約30%はカラスに破かれてしまうという。しかし黄色いゴミ袋の場合、回収までにカラスに破られる率は6%程度だった。同区全体ではまだ1.28%の普及率に過ぎないものの、重点的に使用を呼びかけたエリアでは、夜間回収取り止めも可能になったという。
杉並区での成果を踏まえ、渋谷区でも平成18年7月中には実験を開始する。まずは各町会から選出された500世帯がこの袋でゴミを出し、その結果をアンケート方式で回収、効果のほどを検討する。実験期間は1ヶ月。実験は可燃ゴミに限定。袋はポリエチレン製だが、開発したメーカーによれば焼却しても有害物質が出ない特殊な製法とされている。
問題はこの袋を用いても、カラスはあくまで「見えない」だけだということ。何かの拍子で破れてしまえば、その日からカラスも黄色袋の中身が生ゴミであることを学習する。「一度覚えられてしまったら、ほかの普通のゴミ袋と基本的には変わらなくなる」(杉並区)とのことで、カラスと人間の知恵比べ終了を宣言するには、まだまだ早いと言えそうだ。
(2006-06-23)
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