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「それでもあなたは吸いますか?」 タバコ値上げで原宿でも駆け込み需要
「フィリップモリス、7カートン」
「すいません。もう5カートンしか残ってないんですよ」
明日7月1日にタバコの一斉値上げを控え、6月30日、原宿にある各小売店にも駆け込みの愛煙家が殺到、通常の3〜5倍もの売れ行きとなった。
神宮前5丁目にある小売店、「サンロイヤル松本」。菓子パンや清涼飲料水も置く同店だが、今日に限っては売れるのはタバコばかり。ほんの20〜30分の間にも、カートンで売って欲しいという客が途切れることなくやってくる。客一人当たり平均2,3カートン購入といったところだが、中には冒頭のように、いきなりの大量注文で断られる人も。
サンロイヤルによれば、この日の売上は「通常の3日分」。明治通りに面した他の煙草専門店にも聞いたところ、こちらは「午後2時時点ですでに5日分。閉店までにいくらになるか、見当もつかない」とのことだった。両店とも多忙を極めていたが、今日どれだけ売れたとしても明日から当分売れゆきが鈍るのが分かりきっているだけに、「嬉しい悲鳴」とは程遠い雰囲気。「長期的に見れば、今回の値上げは売上ダウンにつながるのでは?」という質問に対しては、明治通りの専門店が「厳しい」とする一方で、サンロイヤルは「1箱500円になるまではさほど」と予測が分かれた。
この日セブンスターを3カートン買い求めたという男性は、「何で煙草ばっかり値上げするのかなあ。ほかに増税すべき品物もあると思うけど」と不満顔。今日買い溜めた分で6週間は持たせたいということだったが、「いっそ、止めるという考えは?」と尋ねたところ、「いや、全くない」と即答。
「国民の健康をタバコの害から守る」ため、タバコ税大幅増税を求める日本禁煙推進医師歯科医師連盟の大島明会長は、本紙の取材に対し「値上げが小幅にとどまったのは大変残念」と述べる。子どもをタバコの害から守り、喫煙者に禁煙の動機づけを行うには、「1本20円値上げして、700円にする必要がある」というのが同連盟の見解だ。世界的に見れば、米英などでは、タバコ価格は1箱800円から900円程度。しかしそれでもタバコ税は減収でなく増収になっているという。日本の喫煙者も、財布への打撃がこれでおしまいになるとだけは、考えないでおいたほうがよさそうだ。
(2006-06-30)
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