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原宿外苑中2年生、渋谷のVIPを前に「社会を明るくする」主張

原宿外苑中2年生、渋谷のVIPを前に「社会を明るくする」主張

 「第24回 原宿地区 社会環境を明るくしよう 渋谷区民の集い」が12日、千駄ヶ谷区民会館にて開かれた。メインプログラムのひとつとして区立立原宿外苑中学校の2年生2人も登壇、明るい社会を築くためすべきことについて、それぞれ思うところを主張した。会場には区長ら渋谷区のVIPが居並ぶ中、中学生2人は最後まで物怖じすることなく持論を展開した。
 この日「中学生の主張」のため登場したのはともに原宿外苑中の2年生、藤田洋子さんと鈴木愛実さん。
 藤田さんは社会の助け合いについて、お姉さんと一緒に乗った電車を例に挙げながらの発表。お姉さんがお年寄りに席を譲ってあげた際、メールやお喋りに夢中になっている他の観客と違う自分の姉を誇らしく思う一方、自分ができなかったことは恥ずかしく思ったと告白した。藤田さんはそれを出発点に、お年寄りに席を譲るのは良いことにも関わらず、それが気恥ずかしいこととされてしまう雰囲気が社会に蔓延していると考察。まずは誰もが気軽に、他人に親切にできるような環境を作るべきと説いた。
 続いて登場した鈴木さんは、高齢者が死亡後5日も経って発見される「孤独死」の問題に言及。心のつながりのある人以外、まともに気を掛けなくなってしまった社会の傾向に疑問を示した。その上で、お祖母さんの住む静岡のような、隣人同士がいたわりあいの気持ちを持つ社会を作りたいと主張。そのためには自分が率先して近所の人に挨拶し、困っている人を日常的に助けてあげたいと抱負を語った。
 この日はPTAばかりでなく、桑原渋谷区長、芦沢区議会議長、山崎原宿署署長、ほかにも数々の都議、区議など渋谷区のVIPが一堂に集結。大人でもプレッシャーの掛かる場面ながら、藤田さん、鈴木さんとも落ち着いた口調、堂々とした態度が鮮やかな印象を残した。論旨の運びも分かりやすく、満場の観客は二人に対し惜しみない拍手を贈っていた。


(2006-07-12)

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