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「ミッドナイトムービー」 カルト映画6本の金字塔にまつわるドキュメンタリー 

「ミッドナイトムービー」 カルト映画6本の金字塔にまつわるドキュメンタリー 

 1970年代、深夜劇場で上映された6本の低予算映画。これらの作品がやがて映画という表現に決定的影響を与え、時代の象徴となっていくまでを語るドキュメンタリーが、7月15日より渋谷ユーロスペースでレイトショー公開される。
 アレハンドロ・ホドロフスキー監督の「エル・トポ」、ジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」、ジョン・ウォータース監督の「ピンク・フラミンゴ」、ペリー・ヘンゼル監督の「ハーダー・ゼイ・カム」、リチャード・オブライエン脚本・出演の「ロッキー・ホラー・ショー」、デイヴィッド・リンチ監督(写真=本編映像より)の「イレイザー・ヘッド」。これらは皆、ベトナム戦争の傷跡深い1970年から77年にかけ公開された低予算映画。だが最たる共通点はいずれも深夜の劇場で上映され、宣伝に頼らず若者らの口コミだけで熱狂的支持を集めたことだ。
 本作「ミッドナイトムービー」は、既存の価値観が大きく揺らいだ当時のアメリカで、これら6作品の革新性がやがてひとつのムーブメントになり、70年代カウンターカルチャーの象徴となるまでを追ったドキュメンタリー。監督のスチュアート・サミュエルズは監督やスタッフだけでなく、劇場主や観客など当時を知るあらゆる人々の証言を集め、一本の知られざるドラマを浮かび上がらせていく。
 本作の中で語られる70年代から振り返れば、現代はある意味プロモーション手法全能の時代。時に価値のないものまで過剰に宣伝することで、価値があるかのように見せ掛けるのも当たり前の時代だ。そのよう状況にあって、本作におけるように力ある映画が作品本来の力だけで時代を切り開いていく様には、ある種の憧憬を禁じえない。


「ミッドナイトムービー」

出演:アレハンドロ・ボドロフスキー、ジョージ・A・ロメロ、ジョン・ウォーターズ、ペリー・ヘンゼル、リチャード・オブライエン、デイヴィッド・リンチ

2005年/カナダ/86分/ヴィスタ/ドルビーSR/カラー/ドキュメンタリー

配給=クロックワークス、トルネード・フィルム
劇場=ユーロスペース
住所=渋谷区円山町1‐5(渋谷・文化村前交差点左折)
TEL=03-3461-0211
入場料金=一般・大学・専門学校生1500円/会員・シニア1200円
上映期間=2006年07月15日〜2006年08月中旬 (予定)
上映時間=午後9時15分〜午後10時55分

公式サイト
ユーロスペース


(2006-07-13)

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