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原宿外苑中学校校庭から防空壕発見
現在改修工事が行われている渋谷区立原宿外苑中学校(渋谷区神宮前1)の校庭で7日、太平洋戦争中に作られた防空壕が発見された。東郷神社境内に今も残る防空壕跡と昭和43年まで繋がっていたものと見られ、その場合全長は100m以上。同校では安全の観点から10月の工事完成までに入り口を塞ぎ再び土に埋めるとしており、一般の見学などが行われる予定はないという。
同校によれば、7日校庭の土の入れ替え工事中、表面の土を約30cm掘削したところ手応えに異変。土を取り除いたところコンクリート製の防空壕入り口が出土した。
この壕は入り口付近こそ腰を曲げないと入れない狭さながら、内部は大人の男性が立って歩ける高さ。幅も3〜4メートルと広く、コンクリートで補強された天井には電線や照明器具も残っているなど、大規模空襲を想定した本格的な構造。内部からは60数年前のものと見られる茶碗、ウィスキーの空き瓶、中身が僅かに残る薬品らしきものの瓶、子供が遊ぶおはじきなど、実際に空襲から避難した人が残したと思われる数々の日用品も見つかっている。
これとかつて地下で繋がっていたと言われるのが、今も東郷神社境内に残る防空壕跡。同神社によれば、当時ここを管轄していた海軍省により建造されたもの。今は閉鎖済みの神社側入り口内部には檜製の祭壇も設営されており、神社の御神体もたびたび戦火を避けここに避難したという。
東郷神社の御神体と千駄ヶ谷付近の住民が共に息を潜めた可能性もあるこの防空壕だが、戦後、昭和43年両者の中間地点に渋谷中央図書館が開設。地下にこの基盤を作る際壕の通路も分断され、以来双方の行き来はできなくなっていたという。
日本では大規模空襲の脅威が囁かれ始めた昭和19年ごろより、軍や自治体、町内会などの主導で各地に防空壕を建設。原宿にも今回見つかった壕のほか、当時海軍省・海軍施設本部5課の建物があった社会事業大学跡地などに別の防空壕があったことが確認されている。(写真提供=原宿外苑中学校)
(2006-09-14)
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