原宿新聞

昭和26年当時の原宿も　「渋谷駅とその周辺写真展」

　明治から昭和に至る渋谷駅周辺の発展を、渋谷区所蔵の記録写真で綴る写真展が行われている。
　白根根記念渋谷区郷土博物館・文学館（渋谷区東4-9-1、TEL：03-3486-2791）で10月9日まで開催の企画展・「渋谷駅とその周辺写真展1」は、「渋谷のむかし写真展シリーズ」の第3弾。これまで広尾、恵比寿地域にスポットを当ててきた同シリーズだが、3回目にして初めて渋谷駅中心部を特集する。
　この地域を記録したものとしては最も古い、まだ「渋谷村」と呼ばれていた頃の明治3年の写真から振り返る今展。中には在りし日の原宿・表参道を写したものもあり、上に掲示したのも昭和26年に撮影された、現在のJR原宿駅周辺地帯。
　にわかには信じがたいところが、これは紛れもなく当時の東横百貨店屋上からの原宿の光景。奥に写っているのが明治神宮の森で、さらにその少し手前が当時代々木公園にあった、都心最大規模の米軍将校用住宅団地「ワシントンハイツ」。さらに右側には暗渠になる前の渋谷川が納められている。トップページの「フォトニュース」ではサムネイルで拡大して鑑賞できるが、今では再現不能な、今とは全く違う原宿がかつて間違いなく存在したことを示す貴重な一枚だ。

「渋谷駅とその周辺写真展1」

（2006-09-19）