原宿新聞

「防犯カメラ作動中」で引ったくりがゼロに　表参道脇の「まい泉通り」

　原宿地区最多の引ったくり発生地帯だった通りで、今年1月に防犯カメラを設置したところ「発生ゼロ」となっていたことが分かった。
　今年1月30日に防犯カメラが設置されたのは表参道脇、神宮前4丁目の通称「まい泉通り」。平成17年、原宿警察署の管内では17件の引ったくり犯が発生したが、実にその半数以上の11件はこの通りで起きたものだ。
　それを受けて設置された防犯カメラは全8機で予算770万円。併せて町会との協同で電柱に「防犯カメラ作動中」などの貼り紙を数箇所にしたところ、運用後の約10ヶ月間でこの通りでの盗難発生ゼロ、さらに管内全体の発生件数も2件と激減した（11月7日現在）。
　この通りで花屋を営む男性は、「2月に表参道ヒルズが出来て、周辺の人通りが増えた影響も大きい」との見方。だが、「そういえば今年は、去年までのように路肩に人がたむろしていたり、夜中にゴミ箱がひっくり返されることもなくなった」とも指摘する。
　カメラ自体はどの場所に設置されているかも分かりにくい、ごくごく目立たないもの。だが設置した原宿署では、「カメラそのものより、張り紙の効果が期待より遥かに大きかった」と述べており、一言のメッセージがもたらす心理作用に、驚きの声も漏らしている。


（2006-11-07）