原宿新聞

渋谷の？「高２女子」いじめで自殺予告　　渋谷区教育委員会も夜半に緊急対応

　いじめによる自殺を予告する「渋谷」消印の手紙が、9日、文部科学省に届いた問題で、渋谷区教育委員は同日夜、区内小中学校に緊急の通達を行った。手紙の差出人は「高校2年生女子」を名乗っているが、本来区教委管轄でない高校の問題で、このような通達が出されるのは異例。
　「生命に関わる重大な事件の未然防止に向けた対応について」で始まる通達文は、直接の言及を避けつつも、差出人が実際は中学ないし小学生である可能性を想定。人命に関わるとの懸念のもと9日夜のうちに急ぎ発送された。通達の内容は各学校、教員に対し、子どもの「様子がおかしいと思ったら、話しやすい雰囲気を作って迅速に対応を」などと指示するのもの。
　区教委では、いじめによる自殺が全国的な問題となり始めた10月半ばより、定例の校長会などでこれについて討議。その後は聞き取りなどによって今年度中のいじめの状況について再調査しており、前日8日にはリーフレットにその内容をまとめたばかりだった。
　各校から届いた報告を基に出された区教委の結論は、現状、区内小中学校に「悪質ないじめはない」とまとめるもの。今後は全校集会や学級会を通じ生命尊重の教育を徹底するとともに、学校便りなどを活用し、保護者間の情報交換を促進することで予防に努めるとの考え。
（2006-11-10）