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「Obetomo展」 『赤ずきん』下敷きにユニークな個性展開
イラストレーター岡部知子さんの初となる個展が、「表参道ヒルズ西館1階 ギャラリー80」(渋谷区神宮前4-12-10)にて12月31日(日)まで開催されている。今後、多くの場所で目に触れることも予感させる、不思議な個性の持ち主だ。
ビートルズのアニメーション『イエロー・サブマリン』など、「60年代、70年代のサイケデリックな文化に影響を受けた」という岡部さんだが、自身は79年生まれの20代。現在は原宿のデザイン会社「スイスイ社」の社員で、実は今回の個展も、同僚らが岡部さんが描き溜めた作品を見て、その独特な世界観に驚いたあまり開いてしまったもの。
文様や色彩感覚のみならず、遠近感を削ぎ取った空間表現が特徴的な作風。伝統的な日本美術との通低も指摘されるところだが、作者自身は「(同僚の)みんなに言われて初めて気がついた」と至ってマイペースだ。
グリム童話『赤ずきん』をモチーフに選んだのは「頭の中のイメージを落とし込むのにちょうどよかった」からだそうだが、最初の質問として、「挿絵作家としてのキャリアは何年くらいか?」と訊いてしまった(実際には未経験)程の絶妙のハマリ具合。悔し紛れに言わせてもらえば、『赤ずきん』に限らず、このタッチで描かれた『みにくいアヒルの子』や『白雪姫』挿絵も、ぜひ一度見てみたいところだ。
12月26日(火)〜31日(日)、午後0時〜午後7時(31日は午後5時まで)問い合わせはスイスイ株式会社まで(03-5778-4045)。
スイスイ株式会社
(2006-12-26)
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