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桑原区長ら3人が出馬へ 渋谷区長選 前哨戦で火花

 統一地方選挙に伴う渋谷区の首長、区議選は4月15日告示、22日投票即日開票の予定だ。
 渋谷区長選挙には2月10日現在、現職の桑原敏武区長はじめ元区の清掃リサイクル部長の坂井正一氏、元都議の矢部一氏が出馬を正式に表明した。このほか、無所属系2人の出馬が取りざたされているが、いまだ未確定な状況だ。
 日本を代表する街・渋谷の首長選挙。渋谷・池袋を結ぶ副都心線の開通(来年)、渋谷駅周辺の再開発など街が大きく変革する時期だけに注目される選挙戦となりそうだ。
 桑原区長は、議会の自民(10人)、公明(6人)、保守系無所属派の推せん。坂井氏は民主党区議団(3人)、革新系などが推せん予定。矢部氏は保守系の無所属派層を取り込んでいく考えだ。
 小倉前区長の退任に伴う前回の選挙では、桑原氏が25,703票、保守系無所属派候補18,167票、リベラル系女性候補が17,277票獲得。3人の新人候補が戦い、均衡した選挙戦となった。
 今回の選挙戦では、桑原区長は現職の強みを生かし商店街、町内会、婦人会などの支持を強固なものとし圧倒的に有利な状況だ。4年間の実績を活かし前回選挙で獲得した票をどれだけ上積みできるかが課題だ。坂井氏は、民主党区議団の動きとともに前回の革新系の票をどれだけとりこめるか。さらに矢部氏は、衆院選から約3年あまりのブランクはあるものの25年間の区議、都議の実績をいかし、保守系の無党派層に訴えていく考えだ。
渋谷区の有権者数は、昭和50年の186,584人を境に減少。バブル崩壊後の平成7年には最低の151,001人なったものの徐々に増加。昨年12月20日現在の選挙人名簿登録者数は175,772人と増加の兆しをみせている。最終的な有権者数は告示日の前日に確定される予定。
 投票率の推移を追ってみると、昭和54年51.5%と最も高く58年46.74%、62年43.05%、平成3年43.4%、7年41.43%、11年43.33%、前回15年は39.31%と過去最低の投票率であった。
 米国をもちだすまでもなく民主主義は、自分たちが住む地域が原点だ。これから4月の投票に向け水面下での選挙戦が本格化するが、地域をつくる地方政治への無関心だけは避けたいものだ。
 投票は22日午前7時から午後8時15分まで。開票は同日午後8時50分から神南小学校体育館で行われる。およそ4,5時間後には当選者が確定する予定だ。
  不在者投票は、16日から21日まで渋谷区役所4階第1会議室のほか、千駄ヶ谷、幡ヶ谷の社会教育館、リフレッシュ氷川、上原区民会館で実施される。
 桑原敏武(くわはらとしたけ)氏。昭和10年6月22日生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、昭和34年4月東京都入庁。同49年渋谷区教育委員会西原図書館長、同59年社会教育部長、同62年企画部長などを歴任。平成7年助役、同15年4月の選挙で区長に就任した。愛媛県出身。
 坂井正市(さかいしょういち)氏。昭和23年4月21日生まれ。中央大学卒業後、同47年4月東京都入庁。渋谷区議会事務局長、都市整備部長、清掃リサイクル部長などを歴任。昨年12月渋谷区役所退職。新潟県出身。
 矢部一(やべはじめ)氏。昭和26年1月8日生まれ。東海大学工学部建築学科卒業後、建築業界に。一級建築士。昭和54年4月から2期6年渋谷区議会議員、同60年7月東京都議会議員に。平成15年暮れまで5期19年都議を務めた。渋谷区本町出身。
(2007-02-15)

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