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ネパールへ医療ボランティア、7日からADRAが派遣・手術など

ネパールへ医療ボランティア、7日からADRAが派遣・手術など

 特定非営利活動法人ADRA Japan (アドラ・ジャパン)は7日から、ネパールへ医療ボランティアを派遣し、約50人の口唇口蓋裂患者に無償で手術を行なう。医療チームは7日に日本を出発し、2週間の事業期間中に無償手術を行なうほか、現地の若い医療従事者に手術の手法を伝えるため、2ヵ所の病院に日本人医師を派遣し、研修プログラムを実施する。
 口唇口蓋裂とは、生まれつき上唇や上顎が裂けている先天性の形態異常のことで、日本とネパールでは発生率にほとんど差はなく、約500人に1人の割合で、この症状を持つ子が生まれる。南西アジアで最も所得水準が低いとされるネパールでは、治療を受けられる医療機関が限られていることや、手術を受けられる医療のできる形成外科医が少ないことに加えて、数年分の年収に相当する治療費の高さなどもネックとなって、未治療のまま生活している人が多い。
 ADRAでは1995年から現地への医療チーム派遣事業を開始しており、形成外科医、麻酔科医、看護師、栄養士、臨床工学技士から成る派遣医療チームは、全員がボランティア参加。日本人医師による高水準の手術は、ネパール政府からも高く評価されており、近年は口唇口蓋裂以外にも、高度な技術が要求される形成外科領域の手術を依頼されるケースが増えている。
 ほかにも、ADRAでは2009年11月現在、ネパール学費支援、ラオス農業開発支援、スマトラ島地震被災者支援、フィリピン水害被災者支援、スーダン難民帰還支援、ペルー地震復興学校支援などの事業を進めている。
 ADRAとは、キリスト教精神を基盤として、世界約120カ国に支部を持ち、国連とも協働している国際NGO。日本支部であるADRA Japanは、人種、宗教、政治の区別なく、「人間としての尊厳の回復と維持」を実現するため、各国支部と協働で支援活動をおこなっている。
(2009-11-05)

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