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原宿団地建替えで都を提訴、高さ60メートルの許可取り消せと
外苑西通り(通称:キラー通り)沿いに、高さ60メートルの高層マンションの建設をめざす原宿住宅団地(坪郷佳英子理事長)の建替え計画は、建築基準法にいう「総合設計」制度の適用を誤ったものとして、周辺住民が1月22日、処分庁である東京都を相手に、許可処分の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。
訴えによると、「総合設計」制度は、「住環境の改善に資する」(建築基準法59条の2)ような、「公開空地」を提供する場合の“特例”として、高さ制限を1・5倍に緩和できるというものだが、今回の計画では日照時間がゼロもしくは極めて短く、さらに通り抜けも不可能で、通常の高さ制限40メートルを、60メートルにまで緩和する要件を満たしていない。横浜市では同種のケースは「公開空地」と認めておらず、著しく不均衡としている。
加えて、落下物の危険防止のため、条例上は本来、建物をあと2メートルほどセットバックしなくてはならないにもかかわらず、これも実施しない計画。
さらには、通常の建て替えでは、地権者への還元率が100程度%だが、今回は200%と、余りにも極端な利益重視の計画で、大口の地権者であるNTT都市開発、東日本高速道路など公益性が高いとされる「民間」企業への批判も強めている。
原宿団地の竣工は1957年で、今年で築53年。
計画によると、いま4、5階建ての合計六棟(120世帯)を、地上19階、地下2階および同10階建ての2棟に建て替え、延べ床面積2万9610平方メートル、215世帯の高層マンションとする。着工は2009年10月、竣工は2012年7月の予定だったが、建設の前提となる立て壊しそのものが今年4月以降に延期となっている。
同種の事例が浅草寺周辺など各地で頻発していることから、原宿団地に隣接する妙圓寺の本間大智副住職ら原告関係者は22日夜、台東区の生涯学習センターで開催する「景観と住環境を守る全国ネットワーク」の首都圏交流会に合流し、全国的な住民運動に発展させたいとしている。
(2010-01-22)
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